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サブリミナル効果実験の報告

愛知みずほ大学人間科学部助教授/医学博士: 斎藤 真

ストレス解消音楽 心にきく薬奏「安眠」を実験に使用し、愛知みずほ大学人間科学部人間工学実験室に於いて、学生10人に被験者になってもらい入眠の実験を行いました。

実験内容

サブリミナルが挿入されていない音楽と、サブリミナルが挿入されている音楽での各脳波の出現量の違いを測定

使用した音楽テープ

被験者の状態

測定時間を一人一人変え、リラックスできる椅子に座ってもらい、コンポーネントステレオにより、テープを覚醒状態から30分間再生、その後10分間休憩、テープを覚醒状態から30分間再生して聞いてもらいました。

電極の取り付け位置

電極を付けた箇所(図1)
電極を付けた箇所(図1)

データ検出方法

10-20法

頭に19箇所と左右の耳たぶに電極を付ける(図1)により電極を被験者に装着し、下記の脳波の出現量を調べました。

デルタ波(2~4ヘルツ)

睡眠中など、完全に眠ってしまいほとんど意識がない状態の脳波

シータ波(4~8ヘルツ)

まどろみ状態、浅い睡眠状態の脳波

アルファ波(8~13ヘルツ)

リラックスしている時や、集中している状態の脳波、

ベータ波(13~30ヘルツ)

緊張している時や、イライラ状態の脳波

実験した回数

40回 一人の被験者がTAPE-A TAPE-B共に30分を2回づつ4回/合計10人の被験者で行った

使用した脳波計

サイナフィット1114A(株式会社NEC三栄)

使用した脳波解析ソフト

G1-EEGMP (有限会社ジーワンシステム)

実験結果

  1. 10人全員が、TAPE-A TAPE-B を聞くと両テープ共に個人差はあるが、アルファ波・シータ波・デルタが多く出現しました。
  2. 10人の内半数の5人は、TAPE-AよりTAPE-Bを聞いた時の方が、明らかにシータ波・デルタ波が聞き始めより早く(4~5分で)多く出現しました。

音楽スタート4分後のデータ

下の図は2.の結果を表す被験者Aの、それぞれの音楽スタート4分後のデータです。

サブリミナルが挿入されている音楽スタート4分後のデータ
サブリミナルあり(図2)
TYPE-B
サブリミナルが挿入されていない音楽スタート4分後のデータ
サブリミナルなし(図3)
TYPE-A

(図2)、(図3)のそれぞれ4つの円の色によるデータは、頭を真上から見た状態(図1が示すように上の突き出ている部分が鼻、右の出ている部分が右耳、左の出ている部分が左耳)と脳波の出現量(濃い青から濃い赤の色表示/濃い赤ほど脳波の量が多い事を意味する)を示しています。

そして、左上がデルタ波(2~4ヘルツ)のデータ、右上がシータ波(4~8ヘルツ)のデータ、左下がアルファ波(8~13ヘルツ)のデータ、右下がベータ波(13~30ヘルツ)のデータです。

サブリミナル有り(図2 の左上)では、デルタ波がどの脳波よりも、非常にたくさん現れてるので、睡眠状態になっているのが解ります。

サブリミナルなし(図3 の左上)では、デルタ波がたくさん出ていますが、同様に左下アルファ波も非常にたくさん現れていますので、まどろみ状態であることが解ります。

結論

個人差はあるが被験者全員が、サブリミナルの挿入されていないテープでも、アルファ波・シータ波・デルタ波が多く出現した。

これは、使用している曲自体が非常にテンポが遅い(BPM40~50)事、テープの始めから終わりまで途切れなく波の音が入っている事(1/fゆらぎ効果)などにより、リラックス状態になったり、睡眠状態になったりすると考えられます。

しかし、サブリミナルが挿入されているテープ使用時では、半数の人は明らかにシータ波・デルタ波が聞き始めより、早く(4~5分で)多く出現しています。

従ってこの実験により、サブリミナルは音楽の効果をより高める事が証明できます。

実験協力者 

山口春樹(斎藤ゼミ学生)、坂下尚子(斎藤ゼミ学生)、高田理衣(斎藤ゼミ学生)

参考文献

実験に使用したストレス解消音楽

眠くならない夜や、いつもより早く眠らなくてはならない場合にお聞き下さい。